2022年9月
新型コロナの混沌が始まってからもうすぐ3年・・・
少し以前に戻りつつあるものの、完全に戻るにはまだほど遠い雰囲気
年を越すと娘(れいな:仮名)が大学受験を迎える
今回はこの娘を含めたそのあたりの葛藤などを書こうと思う
娘は比較的おおらかで、小さい頃はニコニコ笑顔の印象が強く、大きくなってからも多少変わりはしたものの、基本的なキャラクターはあまり変わらないと思う
まぁ親からの評価なので他ではどうかわからないが
それほど酷い反抗期もなく高校3年生になった
まぁこれに関しては僕がそうさせたのかもしれないが、たまに喧嘩はするものの、とにかく手のつけようがないみたいなことは記憶がない。
娘とは小学校入学時期から2人で暮らしている
お互い助け合ってというのは、こちらの勝手な都合だ
不自由させただろうなぁと偶に感じる事がある
ただ、本人に聞いたところで、そうじゃなかった自分と比較できるわけもなく・・・
さて、その娘だが、数年前からなぜか学校へ行く事に前向きさが感じられない時があった
僕が彼女の歳ぐらいの時はどうだったかというと、高校生活はとても楽しく、片道1時間ぐらいの遠目の学校に通っていたのだが、30分ほど余計に早く出かけて、一番で教室に入っていた感じで、どちらかというと家には居たくなかったほうだ
特に家に問題があったという事ではなくて、とにかく外へ行きたい欲、友人と一緒に居たい欲が強く、高校などは行って咎められる事もないので出来るだけ早く出かけて、できるだけ遅く帰宅していた
だから、学校へ行くのが億劫で出来るだけ家に居たいという思考には首を傾げてしまう感じ
娘の話に戻る
成績はと言うと学校のレベルも関係するが、割と良く、評価はあとコンマ幾らかでオール5といった感じだ
進学にも元々は前向きで、その時のためにと定期テストを含めて頑張っていたらしい
さて現在、9月
二学期がスタートした
夏休み最終日の夜に、なんとなく気乗りがしてなさそうだったので『明日休む?』と冗談っぽく言ったら、その時は『休む〜』と笑顔
雰囲気から冗談かなぁと思っていたのだが、二学期の初日、時間になっても起きてこずに、本当に休んだ
一応、頭痛がするという事で、学校にはそう届けた
推薦入学に必要な提出物の締め切りがその初日だったので、休むと連絡を入れるとその事を心配した担任からも直接連絡は有ったが、その事は前もって話は済んでいて、やっぱりそこではない一番に志望する大学を目指すという事にしていたのでそれを伝えて、とにかく体調が悪いので休むとしておいた
その夜、やっぱりもうちょっと気持ちを聞いておきたいなぁと思って少し話をした
受験とか勉強とかしんどくなった?
う〜ん・・・
学校休みたいのは、それが原因?
う〜ん・・・
最初は、思い当たるものが無いので、そのあたりから話を進める
でも、割と勉強とか進学とか積極的やったやん?
それに学校行きにくい感じって最近だけじゃないって感じてるけど、最初そういう感じになったのっていつぐらい?高校入ってから?中学校の時?それとも小学校?
中学校・・・いや小学校かな
それって勉強が原因?
・・・そうじゃないな・・・友達・・・かな
いじめられたとか?
そうじゃない・・・
いじめたり、いじめられたりじゃないという事が分かって、ほんの少しホッとしたが、じゃあなんなんだという気持ち
聞くと、数人の仲の良いグループの中での話
仮にAさんとBさんがいたとすると、Bさんが『Aさんはあなた(れいな)の事、そんなに好きでもないらしいよ』的な事を言ったらしい
それで居心地が悪くなったと
で、これは今年に入ってからの話で、小学校の時にも内容は違うと思うが、友達関係の“何か”が有り、居心地が悪くなった事があったらしい
これだけ聞くと、娘は積極的に友達を作るように動く子で、嫌とは言えず付き合っている子が、別の子に本音を漏らしたみたいに思われるかもしれないが、決してそんな事はなく、むしろ何に対してもおおよそ受け身だ
ただ、あまりそれ以上話したくないという事と、ここまでだけでも涙を浮かべながら話してくれた
誰か相談できる人はいる?
いない
担任の先生に軽く言っといたほうが、休みやすいと思うけど?
言わないでほしい
ここで少し押し問答
まぁでも今すぐに無理強いをするのも逆効果かもと思い、今回ここまで話してくれたのも大きな事だと思ったので、話せるようになったらお父さんで良かったら話して欲しい、それから、少し休みが続くようならやっぱり学校には少し伝える必要が出てくるかもしれない、という事は伝えてその日は就寝
翌朝、登校してもしなくてもどちらでも良かったので、朝ゆっくりさせてたらそのまま休む事に
僕はどうしても仕事が休めなかったので、出かけたのだが、
せっかく休んだんだから、好きな事してて。
寝てばっかりやと勿体無いよ。
散歩とか映画とか。
出かける時にLINE入れてくれたら良いし
うん
それ以上は、あまり言わずに僕は出かける
お昼時、娘にLINEで
起きてる?
と、打つと
起きてるよ?
おはよ
おはよう
ただそれだけのやりとり。
夏休みによくしていたやりとりだ。
今日は仕事をしながら、今まで娘と向き合ってきたのは足りてなかったんじゃないかとか色々ネガティブな事が頭に浮かんだ。
夜、帰りに電話
もうちょっとで家に着くよ、夜何食べよう?
・・・ハンバーガー・・・
了解
え、良いの?
良いよ?ダメな理由がない笑
これ、この日が特別とかではなくて、二人暮らしになって少し経った時ぐらいに、僕の親の介護の都合などで自炊の機会がめっきり減り、当時はやっとの事で外食するとかだったが、ここ数年は買って帰るという事がほとんどになってしまっている
フリーランスな事も手伝って、できるだけの時間を作業に使いたい思いと、年々体力が落ちていく事も手伝ってちょっと甘えすぎになっている
これも良くなかったのかなぁとか
でも頼るところもなく、出来るようにしか出来ないからなぁ・・・と
帰宅して、買って帰ったハンバーガーを食べながら、
今日何してた?すぐ起きた?
すぐ起きたよ?絵描いてた(^ ^)
娘は小さい頃から絵を描くのが好きだ
大きくなって、現実や自分の力を感じる事が増えたのか、小さい頃よりはそれを前面には出さないようになったが、時折描いている
やっぱり好きなんだろう
そっか
頭痛、良くなったよ?
そっか、良かったな
学校のことはどちらからも何も話さない
翌日は土曜日だ
何かを考えなくて良いから、頭痛も無くなったのかもしれない
二人で動画を見て笑う、特に何も変わらない時間
でも、何かの糸口が見つかったかもしれない2日間
多分、受験に向けてすごく大事な時期なんだとは思う
でも、それは普通に生活が出来ているのが前提の話
ひょっとすると受験は失敗するかもしれないけども、それは人生の失敗ではないはず
そもそも、僕は娘の進学にこだわりはない
本人が行きたければ行けば良いし、他に何かあるならサポートはするつもりだった
僕がフリーランスな事もあるからだが、その選択肢に意味があるならどれでも良いと思っている
受験はゴールじゃない、通過点のはずだ
向かう方向に『受験』がなければ受験が遠回りになる可能性もあるかもしれない・・・と思ってる
今この文章は深夜1時ぐらいに自宅の仕事部屋で書いている
すると、後ろの入口の方で音がした
ベッドで寝落ちしてたはずの娘が起きてきたようだ
少し離れたところから『おやすみ』と声を掛けてくれた
軽く振り向いて「おやすみ」と返事したが、もう一回ベッドまで行って「おやすみ、ゆっくり寝て」と声を掛けた
これも、今日が特別という事ではない、良くある事だ
受験とは、この歳の子を対象にすると、世間一般で言われるのは大学入試がそれだが、多分我が家ではそれではなく次に娘がどうやって自分の人生を進められるか
今、起きている事が受験なのかもしれない
大学入試よりも大事で難しいかもしれないし、周りのサポートももっと必要かもしれない
色々な選択肢を残しておくためには、あまり時間はないかもしれないが、使えるだけの時間を使ってこの受験を乗り切ろうと思う
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